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​   ガソリンヘリコプター


 「GSⅡで空撮」の題目だけ掲げ数年経過し、やっと文章を2001年の正月休みに書いています。 何しろ、やる事が多くなかなか進みません。 ラジコンやる人は、一度は「空撮」やってみたいと思うでしょう。 私も大分前にそんな夢を持ちました。でも色々な事情でなかなか実現しないのです。 GSⅡも組み立て完了したし、これで立派な「空撮」の記事が書けるかなと思ったのですが、 どっこいそうはなりませんでした。

(1)夢と希望は大きい方が良い
 白煙の出ないヘリを求めて昨年TSKのマイスターGS 24ccを製作し 気にいったので、次に長らく案を暖めていた空撮をすべくTSK ブラックスターGSⅡ 32ccを組み立てだしました。 ジャイロも3軸の威力を知りたくて、サコムの3軸ジャイロを奮発しました。 GSⅡを入手前に、既にカメラ搭載用に大型のスキッドは3年も前に自作しておきました。 自作スキッドは近くのホームセンタで直径12mmのアルミパイプを購入し、 曲げは小型のパイプベンダーを使い製作しました。

 自作スキッドは大きな物で、67サイズのスチールカメラ、デジタルカメラ、ビデオカメラの3台を搭載できる仕様です。 これだけ余裕があれば防振も十分に施せるし文句はないと自負していました。そして、 数年前に入手しておいたブラクスターGSⅡを、(時間がなく)やっとの思いで組み立て完成させました。 完成した姿を見て改めて考えたのですが、高さの問題で私の狭い自家用車に入らないのです。 軽トラでもないと運べないのです。どうしましょう??

 良く考えました。空撮の商売でもやるなら別ですがまったくの遊びなので、 軽トラを購入する気にはなりませんし、景気の悪い現在自家用車の買替えも出来ません。 仕方なくスキッドの高さを60%も切り落とし、乗用車に入るように低くしました。 最近はデジカメの性能も上がり、スチールカメラの搭載は必用なくなった事もあり、 スキッドの切りつめに抵抗はありませんでした。 そんな訳で大きな夢と希望は少し、小さくなったのです。

(2)調整と飛行感想
 TSKのヘリはマイスター46、ブラックスタ60、マイスターGSを経験しているので、 GSⅡの組み立ては問題なく完了しました。 完成したのは2000年3月で、その後色々な事情でエンジンを点火したのは同年12月中旬でした。 メインローターはハイプロのBig1800ですので、回転直径は1.8mになります。こうなると、 腕を伸ばしてもヘッドの頭迄手が届かず、ヘッドを押さえて回転を止める事が出来ません。 ロータのピッチをハイにしエアーブレーキで止まるのを待ちます。ロータ径が大きいだけに、 回転が低い時でも「ピュー、ピュー」とか「シュル、シュル」とかの風切り音が良く出ます。

 エンジンのニードル調整は必用としませんでした。テールの振動もありません。ホバリングもどっしりとしています。 マイスターGSよりも大きい分、それ相応の安定があります。低速回転でも楽に上昇します。 ちょっと上空を直線飛行してみたところ、スピードがでるに従い、非常に浮きが強いと言う印象です。 3~4kgもの吊り下げ負荷に耐えるだけの揚力を持っている機体だから当然かもしれません。 この機体でスタントやる気は起きません。さずがに、でかいだけの事はあります。 遊ぶにはちょっと「もてあまし」気味です。

(3)3軸ジャイロの感想
 サコムの3軸「振動ジャイロ」はテール、エルロン、エレベータを制御します。 感度調整の幅は32段階でそれぞれを個別に調整できます。 飛行中の切り替えはジャイロチャンネルの「ATV」の量で切り替える方式です。また本体には全体の感度同時切り変えスイッチの他、 個別の感度切り替えスイッチ「H/L」もあります。説明書に従い、最初は全体と個別の切り替えを共に「H」にし、 調整ボリュームは50%にして離陸してみました。テールは何とか収まっていますが、エレベータとエルロンの感度が強く前後、 左右にワギングがおき、ゆらゆらと揺れます。

 前後、左右のワギングは始めての経験で、何とも不安な気持ちになります。収まるのかなと少し様子をみていたのですが、 風が吹くとよりひどくなるので諦めて降ろし再調整です。切り替えスイッチは総べて「H」から「L」側に倒し、 ボリュウムは70%にし再確認です。今度はホバリングでワギングする事はなくなりました。 これだけ重ければジャイロなんか要らないなと思う機体に、 エルロンとエレベータにジャイロが作用しているのだから、ホバリングで安定するのは当然です。

 極めてゆっくりとした離着陸をチェックした時に違和感があります。 つまりヘリのスキッドがゆっくり地面に接触したり、離れたりする時の感触です。
 着陸の例で言えばスキッドが地面に接地する時、接地の瞬間にもジャイロが作用します。 原理的にそうなってるから仕方ないのですが、ここに違和感がでます。 例えばジャイロ無しなら右のスキッドが地面に接地すれば、ヘリの動作は自重で自然に左に傾き水平になり左のスキッドが接地します。 ここで、ジャイロが働くと、右スキッドが接地する瞬間にジャイロが作動し、左に傾き水平になろうとするヘリを、 右に傾ける方向にエルロンを制御します。 この動作は着陸する動作と反対方向になり、極めて不自然な動きになります。この現象は離陸の時にも見られます。

 決して使えないほどの問題ではありませんが、 私の個人的見解では3軸ジャイロなんか要らない!!どころか無い方が良いようです。その結果、 3軸ジャイロを搭載しながらエルロンとエレベータの感度を最低にする、と言った非常に無駄な使い方になってしまいました。6万円で購入しハッピーに売却千円でした(3軸ジャイロが初めて市販された最初の頃の話です。一般的にはコマジャイロの時代でしたから。現在の3軸ジャイロに比べれば大きさ20倍位ありました。)

(4)32ccの排気音は素晴らしい
 24ccのマイスターGSの排気音は我慢できる範囲でした。GSⅡのマフラーを見た時に多少不安がありました。 マイスターGSのマフラーは2つの部品を溶接していますが、GSⅡマフラーは2分割方式でネジ止めです。 上下2つの部品の合わせ目にパッキンが入っていますが不完全です。合わせ目からオイルが滲み出し真っ黒に汚れます。 合わせ目の内外にシリコンの接着剤(耐熱性220度)を塗布し、漏れ止めが必用です。 純正マフラーからの排気音はさすが32ccです。 マイスターGSの排気音より一段と大きいのです。近くで農家のおじさんが草刈りしていますが、 草刈り機より遥かに立派な排気音です。

 近くで聞いているから排気音が大きいのは仕方ないかと思って、上空に上げてみましたがやはり大きな音です。 遠方に飛ばして少しは我慢できるかな?と思ったのですがやはり大きな音です。 ホバリングテストに続く上空飛行1回で嫌気がしてしまいました。昔の60クラス位かそれ以上の騒音です。 GSⅡのオプションマフラー(牛の角みたいの)もあるのですが、価格、形の両面でちょっと付ける気がしません。

 どうすべきか??帰りの車中で思案していたのですが、家につくなり自作スキッドを外し、3軸ジャイロも外し、受信機も外し、 ついでに綺麗なカウリングも外し、古いのを着せてもう使わない事にしました。 更に高価なサーボも取り払って中古屋に持って行こうかと思ったのですが、 GSⅡのサーボ外しは面倒なので付けたままです。 田舎ならこの位の音でも問題ないかも知れません。いや、静かな田舎ほど騒音騒動が起きるかもしれません。 北海道で無人の所なら良いかも??そんなとこ「空撮」してどうするの??持って行くのだって大変だし??

(5)外したスキッドの行方
 GSⅡから外した自作スキッドはマイスターGSに装着しています。空撮はまだやっていません。そのうち挑戦しようと思います。 私の愛機、マイスター46、ブラックスター60、マイスターGSの3兄弟です。 後ろに仲間はずれになってるのが音の大きなGSⅡです。 GSⅡ今度改良発売になる時はもっと「おしとやか」になっている事が望まれます。既にもう、静かなのに改良されているかな??

 自作のスキッドを眺めているうちに出来が悪いので、アルミパイプの溶接に挑戦しようか!!と心が動きだしました。次の日には、 ホームセンターでアルミパイプ、ガスバーナ、アルミ半田、フラックスの衝動買いをしてしまいました。 こんな具合ですので「空撮」がいつ実現する事やらーー、「空撮の題目」で書くには誠に申し訳ない結果になってしまいました。 気長に待って下さい。そのうち暇な時にマイスターGSで空撮の記事を書く「つもり」です。いつになる事やら。

 追加記載

​ 撮影はできました。しかし、大きな音のこともあり北海道の無人の原野でもないと、騒音公害のもとになり、カメラは外しました。

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