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     零戦製作日記


テトラ90零戦入手 (2001/03/04)
 テトラ90零戦バルサキット入手し、まず図面をチェックした結果、幾つかの改造計画が浮かんできました。 なるべく自分の希望に近ずけることを事を目標にします。何処まで再現可能かは今後考えれば良い問題です。


目標;直したい個所と改造案
(1)キットは90エンジンの横向き搭載で、カウリングの右側面にヘッドがはみ出している。(案)エンジンは倒立にし極力目立たない様にしたい。(これでも不満足です。)
(2)倒立搭載にするとマフラーのはみ出しや、排気が側面になってしまう。(案)エキパイの形状、配管経路を何とかし、カウリング内部で真下に向たい。
(3)胴体側面の曲面が再現されておらず平らな部分がある。(案)3次元の綺麗な曲面にしたい。
(4)フラップが、全体折り曲げ式になっている。(案)翼の上面を固定し、下面のフラップのみ可動するようにしたい。
(5)水平、垂直尾翼が平面構造となっている。(案)翼型を盛り込みたい。

(6)尾輪の操舵機構とワイヤーが機体からはみ出している。(案)引き込みは我慢するにしても操舵機構は機体内部に納めたい。
(7)カウリングの左右がアンバランスなうえに安っぽい。(案)左右対称にし、もう少し実機らしくしたい。
(8)キャノーピーの面が平面的すぎる。EZ零戦位の窓枠立体感は欲しかった。(案)窓枠をアルミで作り追加したい。
(9)機体全体はフィルム張りが基本仕様になっている。(案)出来る事ならアルミ張り+塗装にしたい。重心の問題が発生するが後で考える。
(10)その他
 内装の再現、パイロット、引っ込み脚の差動、脚カバー等など。凝り過ぎると重くなる。何処で妥協するか?は後で考える事にする。先ずはやりたいようにやってみよう。

エンジンは倒立にする (2001/03/18)  
 胴体の前部と側面を組み立てました。キット付属のエンジン取り付け用桜材を用いず、 EZ機に使われているアルミのマウントを使いました。最前部の取り付け板は表と裏の両面から航空ベニヤで補強しました。 胴体との接続は接着だけですので、エンジンを保持する胴枠周囲はエポキシ接着し、更に側面板に補強を入れコーナの補強もしました。

 アルミマウントをそのまま付けると、エンジンの位置が16mm短くなるのでスぺーサーを作りました。 4mmの航空ベニヤを円形に切り取り4枚かさねます。スペーサーの面を削りでサイドスラスト3度、ダウンスラスト2度を付けます。 エンジンの仮取り付けをし、位置関係を確認した結果合格です。排気系の工作は後で考える事にします。

 土曜、日曜が雨なのでかなり進みました。主翼、水平、垂直尾翼の組み立ても半分ほど進みました。 ここで幾つか間違いをし、作業やり直しが生じてしまいました。 調子良く主翼のリブを接着していたのですが、前ぶち接着で大きな曲がりがでたのです。 原因は図面をちらっと見た時に、飛行特性優先の対称翼にしてあるのかな?と思いましたが、上下差の少ない順対称翼でした。

 翼型はちょっと見ただけでは判りません。上下をしっかり確認して作業する事にしました。それから、 翼端の後ろ縁の部材接着でも迎え角が違ってしまいました。部材には目視では判らない位の角度が付いているので、 仮止めで迎え角の違いを確認してから接着した方が良いです。 さらに、フラップ取り付け基部は部材を斜めに削りますが、削りやすいうちにと組み立て前の棒状態で削ったため、 全長にわたって削てしまうミスもありました。 エルロン取り付け基部の接合部分と、翼の根元の固定部分取り付け部は斜めの削りなしなので要注意です。

尾輪、フラップ改造 (2001/03/25) 
 図面どうり組み立てると、写真のように尾輪の操舵部分やコントールワイヤーが外に出てしまいます。色々な方法を検討した結果、 引き込みは我慢し、操舵部分とワイヤーは胴体内部に入る様に改造することにしました。 ベニヤの切れ端で取り付け部品を作り内部に固定するベットを付けました。 この部分の着脱は下部のカバーを部分的に開放できるようにする予定です。

 フラップは全面折り曲げ式になっていましたが、厚さを70%に減らしました。 残りの25%は主翼に固定されたフラップガバーにします。この部分は非常に薄くなります。 実機の場合ですと赤線で四角に囲まれた部分に相当します。カバーは2mm厚さのバルサで作ろうと思ったのですが、 取り扱い中の破損の恐れが大きいため、0.5mmのアルミ板にしようかなと思います。  左右翼端の3次元の曲面は、後にアルミを張る事を考慮し、なるべく少ない曲率になるように整形しておきました。 アルミを張る場合、翼の前後縁の処理が難しくなりそうですが、取りあえずそれは後で考える事にします。 アルミの材料や接着剤も要検討です。初めてやる事ゆえ問題山積みのままのスタートになってしまいました。 まー、何とかなるでしょうと言うか、何とか考えましょうと言う楽しみを残しておきます。

排気管の溶接 (2001/04/01)
 カウリングの右側面にエンジンヘッドがはみ出すのを防ぐため、エンジンを倒立搭載にしたのは良いのですが、 これによりマフラーが左側面にはみ出してしまいます。マフラーを真下に向けるためには排気管の形状を何とかしなければなりません。 これが簡単なようでも素人には難問になりました。半田付けは経験があるのですが半田じゃだめだろうし、 という事で銀ロー付けに挑戦しました。ホームセンターから銀ロー、フラックス、バーナーそしてガスボンベを購入しました。 金額は全部で5000円でお釣がきました。

 排気管そのものはハットリの蛇腹付きの内装用を用いました。この排気管は取り付け部が90度のカーブになっているので、 この部分を切り取り、2個を合わせる事でカウリング内部で排気を真下に向ける事が出来ます。 2本の排気管を大きな水道管のように突き合わせで溶接する事も検討したのですが、付合わせは溶接中の保持が難しく諦めました。 そこで余った排気管を15mmの長さに切り取り、接続部品をつくります。その部品内に排気管の付合わせ部分を挿入する事にしました。 同一の直径ですからそのままでは入りませんので、接続部品側に縦に切り込みをいれ直径を広げて排気管にかぶせます。 この接続部品の中に、排気管の突合わせ部分を両方から差し込むとしっかりと固定でき、溶接の際の保持が確実になります。

 全体に銀ローが回るのか?非常に不安でした。いつまでも赤熱していると表面が黒く酸化し余計に着きが悪くなるようです。 不安なので太さ1mmの銀ローを10cmも使い、たっぷり流しこんでおきました(溶接個所からみたら明らかにオーバー)。 排気管の溶接部分はいかにも素人の仕上がりです。冷えた後お湯でよく酸を洗い落とし乾燥させます。 更にワイヤーブラシで溶接個所周辺を掃除します。接続部品と排気管の間に、はたして銀ローは十分回っているのでしょうか? 変色しており見えません。確認のためヤスリにより接続部品と排気管の合わせ面となる隙間を削って確認しました。 銀ローは全周に回っているようです。銀ローは何も無い平面には広がりにくいようでも、隙間には入り易いのかな?? それとも平面はバーナーで酸化が早く進んでしまい広がりにくいのでしょう。 水素炉等の還元ガス中なら銀ローも水みたいに流れ十分な濡れ性を示すので、要は溶接が下手なだけでしょう。 念のため配管内部に銀ローの大きな固まりが出来ていない事は確認しておきました。 外に盛り上がった不要の銀ローはヤスリで削り、「初めての溶接」と言い聞かせ我慢する事にしました。
製作した排気管でもマフラーを付けるとカウリングの真下から1/3ほどはみ出してしまいます。 4サイクルはマフラー無しでも何とかなる音量ですが、そこは周囲への配慮からマフラーを装着し、はみ出しは我慢する事にします。 後は動作テストしてみないと解かりません。ここにも自作のフローテイングマウントをつかいます。

キャノピーの追加工 (2001/04/05)
 キット付属の塩ビ製のキャノーピーは前面ガラスに相当する部分の形状が実機と大分異なります。 また、窓枠部分に浅い線があるだけですので、この辺の整形も窓枠盛り上がりあるOK模型に軍配があがります。 でも手を加えられないので我慢します。付属の窓枠用シールはOK模型や京商のシールと材質が異なり、ほとんど伸びません。 従って曲面に張る場合しわになり易く、無理に伸ばそうとすると細かなしわが入ってしまいます。 当初、窓枠はアルミ張りにするつもりでしたが、大きさが小さいだけに「缶ビール」のアルミでも扱いにくくシールにしました。 キットのシールに切り取り線が描いてあり、そのとうりの寸法で窓枠を張ったところ、窓枠ばかり太く変な感じになりました。

 未完成の胴体に仮付けしたキャノーピーはどう見ても窓枠が異様です。 いつもの如く実機の写真と見比べた結果窓枠はもっと細くすべきです。 途中まで張ったシールを剥がし、細い窓枠シールを作り張り直しました。 シールの厚さが厚いためなじみが悪く、つなぎ目が剥がれ易くなります。後で透明接着剤て押さえておくつもりです。 窓枠もアルミ張りする計画はあえなく挫折しましたが我慢する事にします。

カウリングの加工 (2001/04/07)
 キット付属のカウリングはいかにも安っぽい整形(OK模型の整形に軍配)です。最初に機銃の開口部を切り抜きます。 当然大きな穴があきみっともない形になります。この部分の整形策も幾つかの方法がありますが、 薄いアルミで整形した部品を開口部に装着します。ここに使うアルミ板は「缶ビール」の空缶利用です。 ちなみに主翼や胴体のカバリングも「缶ビール」の廃物利用にするつもりです。薄く、軽く、柔軟性があり、 リベットなどの刻みや、塗装面があり接着剤が効く等の点で優れていますし、 張り上がりも実機のようなベコベコ感が出るかもしれません。

 一体整形のカウリングから羽根の部分を大きく切り取り、かつ真下に排気を向けた事により、 下面も大きな開口部を作った関係で、本体がよたよたになってしまいました。 強度確保とヒビ割れ防止のために全周にわたり内面に、0.5mmアルミ板の補強をする事にしました。 写真上の左は切り取られたカウルで写真上の右が新たに追加する、機銃口、留め金、羽等の自作部分です。 カウリング後ろ半分の形状に添ってアルミ板を整形し、内面にエポキシ接着剤で接着します。 補強用のアルミ板に、先に作っておいたアルミ板製の羽根を、これまたエポキシ接着してカウリングの完成させます。 後は表面に多少の付属品を着け整形します。写真右に示すごとく見ばえは良くなりました、 これだけで手に持った感じで重くなった事が解かります。 でも、この飛行機は後部が重くなりそうなので、丁度良くなるかもしれません。それに縦物のスタント飛行はやらないので十分でしょう。

フラップの加工 (2001/04/25)
 キットのフラップは全体が下に下り曲がるタイプでしたので、上の30%くらいを薄くするように加工しました。 フラップカバーの部分の製作はバルサにしようかとも思ったのですが、どうせアルミをはるなら全体をアルミにすることにしました。 厚さは0.1mmではペナペナですし、0.3mmでも何か弱そうですので、結局は0.5mmになりました。 ネジ止めの加工は裁縫用のギザギザの歯がついたローレット(550円)を使いました。翼への取り付けは2mmのビス止め若しくは 接着を予定しています。

 途中の全体写真です。翼のクランプは設計図より多めになっています。設計図ではエルロンサーボの部分と、 翼短の内側はクランプなしです。しかし、サーボ取り付け時の強度のためと、 翼短をサンディングする際に全体が滑らかにできるように追加したのです。

 前から見るとこんな感じになります。タイヤが外側を向いているように写っていますが、近くから撮影したためです。 本当は望遠で撮影しておけばこんな変な写真にはならないのですが、安いデジカメなので我慢してます。 引き込み脚はOK模型のスープラリトラクト60DXにしました。飛行場の路面が滑らかならスケール用がつけられるのですが!

アルミ板の準備 (2001/04/29)
 カバー用のアルミは缶ビールを切り開いたものを用います。硬さも適当ですがメーカにより多少の差があります。 アサヒビールの缶は厚さが0.12~0.13mmであり、キリンビールの缶は0.11~0.12mmでした。 硬さは厚さの薄いキリンビールの方が硬いのでこれを用います。ちなみにミツヤサイダーの缶は内面に格子じま模様があり不適です。 平坦部にはその硬さのまま用いますが、小さな局面に沿わせる場合は、アルミ板をガスコンロで300度位に加熱すると「くたくた」 に柔らかくなります。叩いて加工しているうちにまた硬くなっていきます。 キャノーピー前部の機銃カバー周辺は少し厚めのアルミ板を用いますが、 0.5mmのアルミ版でも焼きなましすると、持っただけで指の後がつくほど軟化します。

胴体のアルミ板張り完了 (2001/06/19)
 胴体だけのアルミ張り完了しました。アルミを張る場合バルサにじか張りするのではなく、 一応下地はオラカバドライのフィルムを張り、オイルの回り込みを防止します。 アルミ板を隙間なく張るのは難しく、どうしても小さな隙間が生じるためです。アルミ板の接着は全面に接着剤を塗布するのではなく、 周辺部のみで接着しておきます。接着剤は接着のし易い平坦部は高粘度の瞬間接着剤で、 曲率の大きな個所で接着しにくい個所は5分硬化のエポキシ接着剤を使い分けます。 (キャノピーは汚れ防止に透明フィルムがかけてあります。)



 ところでリベット(ネジ止め)の筋目のつけ方は、図面どうりではなく雰囲気が出ればよい程度に適当につけました。 筋目は小さな凹んだ点で構成されており、それは裁縫などに使うローレットで加工します。 ギザギザの歯がついたローレット(550円)の写真も念のため掲載しておきました。

 入梅で雨ばかりです。たまに晴れ間がありますが、今度は飛行場の路面が水溜り等で悪い状況で飛行に適していません。 アルミ材も切れています。まー、気長にやる事にします。急いでやると、ろくな結果にならないのは、過去に散々経験しています。 で、やっとパソコン打っています。では、次回まで、

尾翼の工事完了 (2001/09/09)
 昨日のどたばたはこの位にし、最近の零戦の写真を載せます。垂直尾翼と水平尾翼周りのアルミ張りが完了しました。 平坦部分の張りは簡単です。後ろ縁は上面から下面に周り込ませておきます。前縁は前面から押さえ込むように張ります。 難しいのは翼端部分で、表面曲面になっているところに、平坦のアルミを張るので、あっちこっちに歪みが出るので、 これを極力出ないようなカットが必要です。特に翼端の丸くなっている部分の、上面から下面にかけての加工が問題です。

 ほんとはアルミをなまして、板金宜しく翼に沿わせれば良いのですが、大変なので、こそくな手段を用いてしまいました。 でも完成すれば、こそくな手段も見えな
くなるので良しとします。結局は模型なのでしかたないかと諦めてます。 垂直尾翼と水平尾翼の胴体との付け根の部分も、なるべく実機の写真を参考にして滑らかな曲線を描くようにしました。

エルロンとフラップ工事完了 (2002/01/06)
 2002年になりました。明けましておめでとうございます。何名の方がこのホームページをご覧か当方は存じませんが、 今年も宜しくお願い致します。仕事が急に忙しくなったのでゼロ戦も片隅で埃をかぶっています。前回が9月の事ですので、 3ヶ月も作業が止まっていたことになります。正月休みも何かと忙しく、やっとフラップとエルロンにビール缶を張ることができました。
 写真のごとくフラップは上下に分かれるようにしました。胴体は3次元の曲面なので張りにくく、フラップやエルロンは平面なので 胴体より楽かと思うと必ずしもそうではありません。つまり、合わせ目とか、波うちとか、隙間とかがやたらと目立つのです。 アルミ缶は筒状ですので、これを平面にします。平面にするのも少しコツがいります。また、洋裁用のラシャバサミで切っていますが、 切り取りも一気に大きく切り取ると、切断面が伸びて歪みます。押し切りカッタなら歪みは少ないのですが、位置あわせに手間取ります。 今は、必要寸法より数ミリ大きめに切り取った後に、縁を数ミリ落としています。こうすると、 歪みは数ミリの断片に行くので本体には残らず、ゆがみが比較的少なくなります。

 次の工事は主翼本体の裏と表のビール缶張りです。実機の写真や、「精密図面を読む」なんて航空雑誌を参考に工事する予定です。 主翼の梁や、パネルの大小もありますが、これも、それらしく見えればいいか?程度にすることにします。 どんなにがんばっても2メートル離れれば、そんな所はどうせ見えないのですから。さて、次は何時掲載できるかな? 1月~3月は色々あるし、、、、

主翼の工事完了 (2002/06/01)
 ご無沙汰しております。仕事が忙しく、監査があったり、移動があったり、大赤字だったりと激動の時代です。 中国製の安い機体はおおいに歓迎ですが、韓国、台湾、中国の安い賃金に我が製造業も苦心しています。日本の製造ラインを 中国に移動させる等で対応していますが、技術移転のスピードも速く、今後が問題です。  で、零戦の工事は停滞していましたが、やっとの事で主翼のアルミ張りが完了しました。 あまり大変なので上表だけ張ってごまかそうとしたのですが、 ど素人の妻に「裏面の手抜きは格好悪い!!」と言われ「カチン」ときて、全面アルミ装甲にしました。写真は追って載せます。 

​塗装について;素人の塗装ですが、詳細は省略します。

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