ＲＣ社長の奥さん
　私の所属するクラブの一員に建設業の社長がおります。その社長は仕事であちこち飛び回る中、ＲＣを 趣味にしています。会社でも従業員の福利厚生から、パソコンなどによる事務処理の機械化も 手がけ、かなり多忙です。はっきり言って飛行機、ヘリの操縦は誉められるものではありません （ゴメン。）でも、人をまとめる力はさすがです。クラブ員も彼の元なら皆さん集まって来ます。

　クラブでは年１回の焼き肉パーテーを飛行場で行います。すると、社長の奥さんが、「ブタ汁」や 「しじみ汁」を持ってきてくれます。そんな時は、美人の奥さんが更に美人に見えます。 これはクラブ員、全員の言葉です。（皆。食べ物に弱い。）
　奥さんの話。 「私の家に良くお客様がこられます。すると、家にある飛行機やヘリコプターをみて、[お宅のお子さんは良い 趣味ですね。]といつも誉められるのですよ。」「そのたびに私は、[いえ、主人なんです。]と何度説明したことか。」 「お客様は言葉につまり、あきれたような、感心したような、不思議な顔をするんですよ。ホ、ホ。ホ」 と笑って話しておりました。

　ある時、飛行場の恒例の焼き肉パーテーを始めた時、急に雨になってしまいました。社長の家は 飛行場から比較的近いところでしたので、１０名ほどでお邪魔することになりました。 一般家庭ですから、いくら広い部屋でも１０名も入ればいっぱいになってしまうと思いました。
　通された部屋は約１２畳程の洋間でした。入ってビックリ、棚にはヘリが５～６機、天井や壁に 飛行機が目一杯張りついています。さらに、すみの方にラックがあり、胴体、翼が何本もかかって います。それでも足らずコーナに何本か立てかけてあります。戸棚の中には極めて小さな電動ヘリから、 バギーやらがビッチリと詰まっています。部屋の中央には特別に作らせた幅２ｍの大きな作業テーブルが でんとすえつけてあります。

　招待されたクラブ員は一斉に「スゲー」を連発していました。「社長止めて模型屋やったら」とか、 「これ、模型屋に展示してあったやつじゃ。おれ、買うつもりで行ったら無かった。 犯人は社長か。安く譲ってくれ。」とか勝手な事を言い合い、お邪魔してきたしだいです。
　社長いわく「忙しい仕事の合間に作ってるから、飛ばしている暇が無いんだよ！」との事でした。 飛ばすの下手なわけだ。飛ばすだけがラジコンの趣味ではない一面を見せつけられた招待でした。 最近は一段と多忙のため、飛行場への出勤がめっきり少なくなっているのが残念です。

　ＲＣＫＩＭ追加記入
　いやはや、社長は羨ましいですね。クラブに良い仲間がいて幸せですね。仲間に「安く譲れ」 なんていわれる社長も、仕事を忘れて幸せなのでしょうね。会社人間には味あえない時でしょう。 「つりバカ日記」ならぬ「ＲＣバカ日記」を書いて頂きたいですね。