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​   白樺湖でスロープグライダ

2002年8月9日(金曜日)
 信州(長野県)白樺湖にスロープグライダーを飛ばしに行ってきました。 参加者は、蔵谷さんご夫妻、原さん、野口さんと次男の裕樹夫くん、田邉弟、そして私(田邉)の総勢七人です。 蔵谷さんご夫妻は、ご主人運転で先へと進みます。その他は私の車に同乗して行きました。 私の前日の仕事の都合で、いつもより一時間ほど遅く、朝五時に私の弟宅へ。 その後、野口さん、原さんの順で飛行機ともども拾っていきます。千葉県の市原インターに乗ったのが6時15分頃、 これが悪夢の渋滞の始まりだとは誰も気づくはずもなく、一路白樺湖を目指して車を飛ばす私でした。

 スロープグライダーを楽しむ!!!。スロープグライダーといっても、特別な持ち物はありません。 いつものハンドランチグライダー、ムサシノ製スカイウォークを筆頭に、京商ストラトス1600、グラウプナ製チェリーと、 新作ミニエリプスを車に乗せました。さらに、新しく購入した、クラフトるうむ製スプリントを持ちました。 ただこれはリンケージが済んでません。白樺湖までは、長の(長野…洒落ではな~い)遠出です。車の中では退屈ですので、 リンケージをやろうと意気込んでいたのです(-強がり、偏屈この上ない-)。このリンケージを済ませ、新作機を一機増やそうと思って、 フィルム張りまでは済ませていたのです。野口さんは、名機サギッタ・ヨシオカ製オンエアーアクロを持参。 原さんは、VテールのロッキーⅢ・スロープ用のEZ機アロウヘッドを持参。蔵谷さんはロッキーⅢにこれまたオンエアーアクロ。 要するに、皆さんは、弱風用・強風用の二種類を用意していたわけです。スロープグライダーは、山の上から飛ばし、 山の斜面を下から上がってくる風を受けて上空へと飛んでいきます。日によっては、強風の日、弱風の日、時には無風の時もあります。

 一日のうちにも風の強さが変わりますので、弱い風の時に飛ばす機体 (ハンドランチグライダーやサーマル用の機体…概してゆっくり飛べる機体)。中ぐらいから強い風の時に飛ばす機体 (モーターグライダーや、翼幅が2~3メートルクラスの機体、スロープ専用グライダー…概して速く飛べる機体) の両方が必要になります。弱風に強風用の機体を飛ばすと、沈下が速くて、下へ下へと降りていくだけで、いつの間にか草木に隠され、 道なき道を開拓することになってしまいます。強風に弱風用の機体を飛ばすと、 今度は暴れまくる機体に指が追いつかなくなる恐怖を味わいます。時には、機体が風とともに去っていきます。 この時は落下場所もわからないことが多く、あてなき道を開拓することになります。 ただ、最近のハンドランチグライダーは、対応できる風力の幅が広がり、スロープでも快適に飛ばせるものが増えてきました。

悪夢の渋滞
 さあ、行程に話を戻しましょう。順調に市原インターに乗った私は、白樺湖まで四時間から五時間の行程を考えています。 八時には八王子を抜け、中央フリーウェイをひたすら10時過ぎには……。ところが悪夢はすぐに始まりました。 盆の帰省が始まっているのでしょうか、湾岸千葉あたりから渋滞が始まりました。行けども行けども続いています。 いつもなら休憩する市川料金所もそのままに、浦安のディズニーランドも渋滞の中から見学、 辰巳を上がってもいっこうに車のスピードは上がりません。この時が八時半ごろ。私は11時着へと修正していました。

 中央高速に入っても、悪夢のような渋滞の二文字からは抜けられません。小仏トンネル手前から始まった自然渋滞では、 いくつものトンネルをゆっくり観察できました。また、談合坂SA付近では事故渋滞の中、坂道を上る車たちの健気さを改めて感じました。 さらには、ガソリンがヤバクなり給油。サービスエリアの中も大渋滞でした。この時すでに11時。やっと本線に戻った頃、 渋滞が緩和してきました。急ごう。その頃、蔵谷さんは渋滞を抜け、諏訪インターへむかうとのことでした。

 待ち合わせ場所の諏訪インターをおり、茅野駅を右に、通い慣れた道を、いざ白樺湖へ。途中でお昼を購入。大門峠へと向かいます。 上り坂をひたすら登り切ったところが白樺湖。飛行サイトは、白樺湖の南側の八子ヶ峰か、北側の車山。 私はどちらにするか迷っていました。そこへ、野口さんから雨の時の対応ができる方が良いということで、 車山に行くことにしました。ハンググライダー・パラグライダーの飛行がなければよいのですが。 目的地の車山スカイプラザ駐車場に着いたのは、そろそろ午後1時というところでした。ハング等の飛行は無いようです。 風はどちらかというと強い目、中風と言うところでしょうか。

車山での飛行
 皆さんは、慣れた手つきで飛行機を組み、車山スカイプラザという建物の北側斜面に向かいます。ニッカド充電の遅れた私は、 山の上に機影を見ながら、その終了を待っていました。そこへ雨。山の天気は変わりやすい。上の人たちは木陰に雨宿りしながら、 やむのを待っていたようです。雨が上がって、私も山を登ります。いつも感じるのですが、もっと速く登りたい。飛行サイトに着いて、 ハンドランチグライダーのスプリントを飛ばします。(あれ、リンケージは?  そう、あの談合坂付近の渋滞のおかげで(?)、 飛ばせるようになったのです。)風の中、思ったよりスピードの出る機体で今後の飛行が楽しみになりました。

 皆さんの機体はというと、蔵谷さんは、オンエアーアクロを縦横無尽に操っています。ループからロール、息つく暇もありません。 私が上がってくる前に、原さんはロッキーを小破してしまって、小休止。また、同じように野口さんはサギッタを小破してしまって、 オンエアーアクロを取りに行くことになりました。息子さんに操縦をさせてみようとの、二人三脚も小休止です。私の弟は、 スカイウォークをかなりの強風の中飛ばしています。それぞれ思い思いに飛ばしています。限られた時間を精一杯飛ばしています。 私はミニエリプスを飛ばしました。スピードに定評のある本機を緊張の中で手投げしました。大きさはハンドランチグライダーと同等。 にもかかわらず、飛びは一クラス上の安定感。舵の効きもちょうど良く、素直な飛びに拍子抜けしてしまいました。 スポイロン(両翼のエルロンを上向きに動かして、機体の沈下を増やし、着陸を容易にする)を使った沈下も適当で、 飛ばしやすいと感じました。

 しばらくしたあと、皆さんにミニエリプスを飛ばしてもらいました。講評としては、操縦の素直さ、 安定感というところが上がっていました。蔵谷さんはこの機体で、ローリングサークル・4ポイントロールまでやってくれました。 浮ききれず、最後はちょっと形がくずれますが、形はわかります。 その後、トレーナーコードがあることに気づき、ストラトスを野口さんの息子さん裕樹夫君に飛ばしてもらうことにしました。 (モーターグライダーは、困ったときの保険にもなるモーターを回さなければ、いやになるほど飛ばすことができます。) 手投げ後、高度を取って親機のスイッチを押し、柚木夫君の操縦。二度、三度と高度を取り直しては、 左右の旋回をしてもらううちにコツがつかめたようで、水平にターンします。小学生は覚えが速い。 ずっと上空を見つめる二人。裕樹夫君の後ろに父親が立って、上空を見つめる三人。アドバイザーに私の弟が入って、 上空を見つめる四人。ゆっくりと飛ぶグライダーを見つめる八つの眼。いいですね~。
             
飛行会の終了
 そうこうするうちに、夕闇が迫ってきました。六時頃でしょうか。荷物をまとめ、記念写真を撮って、もと来た道を帰ります。 両手にグライダーを抱えて、今日の飛行の充実感を味わう瞬間です。それぞれの飛行について語り合いながら山を下りました。 最後に、今日の記念にと、車山スカイプラザ駐車場の風景をホームページに乗せる「ライブカメラ」の撮影時間に間に合ったので、 撮影してもらおうとしたのですが、うまくできませんでした。人影はわかるのですが……。
 その後、一泊する蔵谷さんご夫妻と別れ、夕食に信州名物の蕎麦を食べて、本日のグライダー行は終了となりました。 皆さんお疲れさまでした。また行きましょう。

 

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