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     陸上自衛隊木更津駐屯地訪問

 
 1999年10月の第3日曜日、天気うす曇り、風弱し、朝7時30分、デジカメとジャンパー、クッション、 シートを準備、妻は昼食の握り飯、おやつを準備。子供に手がかからなくなったこの数年、休日は一人で ラジコンに出かけてしまうので、罪滅ぼしとして、妻を連れてピクニックに向かう。 妻は芝居見物等が良いのだるうが、何しろピクニックを選ぶのは「無料」が最大の理由である。 少ない給料でラジコンにつぎ込むと家計が苦しい。どうしても観劇など無理な相談である。

 自宅を7時45分に出発。太平洋側の茂原市から上総牛久を経由し、房総半島の尾根を越え東京湾側に向かう、 約1時間で木更津市に到着。更に海岸側に向かい、鉄道の陸橋を越え右折する。「招待車」はこちら、 「一般車」はあちらの標識に従い裏門に着く。丁寧にも迎えの方が多数出迎えてくれ、そればかりか、 30mおきに誘導員が車両の誘導をしてくれる。両サイドに大きな建物のある前を通過すると、突然、 障害物のまったく無い、ものすごく広々とした芝生が目に入る。芝生に入る直前で、 誘導員が左折の合図をする。誘導されるままに1Kmほど走行すると駐車場に到着する。 早く来ないとここまで車を乗り入れる事ができない。遅くなると、長距離を歩かねばならない。
 
 車を降りて広場に向かう。最初に目にするのは真っ赤な「消防ヘリ」、ついで、航空自衛隊の「救難ヘリ」。 その他、「警視庁ヘリ」や「自衛隊機」が所せましと展示されている。そー、ここは、木更津自衛隊の基地。 今日は年1回の航空祭。10時の式典開始までの間に最適な場所を探し、シートを敷き席を確保する。 一般席の最前列につきたいなら2時間前に到着しなければならない。1時間前だと2列目くらいになる。 開始までは充分時間があるので、その間に展示してある飛行機やヘリを撮影する。木更津基地はヘリの基地であり、 マニアは日本全国から、遠路はるばる来ていることが車のNO.でわかる。

 

 木更津基地の機体は戦闘ヘリのトウコブラと、輸送ヘリのチヌークが主力。 ヘリのマニアなら一日いても飽きないだろう。展示されているヘリで気になったことがある。 それは大型軍用ヘリのテールロータのシャフトが水平でなく、後ろから見ると右上がりになっていることである。 傾き具合も機種によりかなり異なる。傾きは10度位のものから30度位まである。(左下の写真) ラジコンヘリのテールロータのシャフトは水平だから、これに慣れていると奇異に見える。

 近くにいた隊員に何故傾いているか聞いたところ、機種によりバランスが異なり、飛行特性に合わせて異なる。 と言う一般的な回答。本当はバランスがどう違うのか、なぜそうなったのか、等、 もう少し技術的に説明して欲しかったのだが、警備の担当のようなので止めた。

 
 入場行進、整列、そして式典。関係者及び来賓の挨拶の後、音楽隊の演奏と続き、期待の展示飛行に入る。 展示飛行ではなんと言っても、最初に、戦闘ヘリとチヌーク等の20数機が一斉に離陸し、高度5mで全機 ホバリングする様である。航空機に興味を示さない妻も、これには感動したようだ。 広大な全景は写真で描写できないのが残念だ。パノラマ写真だって無理だ。現地に来てもらうしかない。

 気象条件とパイロットの腕にもよるが、1997年は一斉に大変綺麗に上昇し、ホバリングもピタリと決めていた。 1998年はかなり強い風で、観客席にジェットの排気がもろにかかり、咳き込む中、 パイロットもホバリングに苦労したと思う。1機のチヌークは終始フラフラ泳いでいた。 1999年は戦闘ヘリとチヌークの離陸に数秒の差が出た。しかし、その後の戦闘ヘリの展示飛行では、 急旋回や急停止など、昨年よりも充分に見せてくれたので大変に満足であった。

 低空でじっとホバリングしていたチヌークが、前進するため巨体を前傾姿勢に入れた時など、 ロータの先端が芝を掘るのではないか、と思わせるような飛行も見せてくれる。 見ている方が気を揉むくらいの低空前進飛行をこなす。これは、 RCヘリの背面ホバリングの芝刈りより遥かに迫力があ

 

 その他、7トンの水が入るバケツを吊り下げたチヌーク3機による消火、軍用車両の吊り下げ、降下救助、 編隊飛行等が行われた。
 
 そして最後は、敵陣地を設けた模擬戦が披露された。チヌークから降りたバイクによる 偵察に始まり、ジープからの砲撃、戦闘ヘリの急降下、急旋回攻撃や、ドアのないイロコイスからの 機銃連射等が眼前で展開された。最後はチヌークから降りた、多数の隊員によりせん滅で終了。

 

 後日体験搭乗の際、運よくチヌークに登場し東京湾のアクアラインや富津岬、東京観音の上空を飛行してくれた。搭乗前に耳栓を支給された。中は耳栓をしていてもかなりの騒音で隣の人との会話もままならない。相手も耳栓してるから仕方ないけど。搭乗できるのは隊員なら50名、荷物だけなら約8トンが限度とのこと。飛行中に機内で立ちあがり操縦席の窓ごしに写真を撮っていた時、気流の関係でヘリが数メートル降下し転倒しそうになった。でも、同乗していた隊員がすかさず私をホールドしてくれたので事なきをえた。

 

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